新築工事の際、「思い出の詰まった欄間と大黒柱を家具として残したい」というご依頼をいただきました。
長年ご家族と共に過ごしてきた欄間と大黒柱。それらを新しい住まいでも活かしたいという、お施主さまの温かい想いから始まりました。
4本の欄間がついたてに
かつて天井近くに設えられていた4本の欄間。 それらを目線の高さで楽しめる「ついたて」として製作しました。
彫刻の美しさや木の風合いが、空間に迫力と趣を与え、 お施主さまも「見上げていたものが、こんなに近くで感じられるなんて」と驚かれていました。
大黒柱がいすに
家の中心を支えてきた大黒柱は、2種類の高さの椅子に生まれ変わりました。 ひとつはご家族がくつろげるように、もうひとつはご自宅の猫ちゃんが遊べるように、低めに設計。
座り心地にもこだわり、木の温もりを感じられる仕上がりとなりました。
再利用することで、ただの家具ではなく「家族の記憶」が形になりました。
新しい住まいの中で、かつての家の一部が息づき、これからもご家族と共に時を重ねていきます。
環境への配慮だけでなく、心の豊かさにもつながります。
私たちはこれからも、お客様の想いに寄り添ったものづくりを大切にしてまいります。

